今回はニュージーランドの旅行雑誌で、必ず上位にランクインする絶景観光スポット「トンガリロ・アルパイン・クロッシング/〜Tongariro Alpine Crossing Trail〜」をご紹介致します。
ニュージーランド国内で最も人気の日帰りハイキングコースの一つとしても有名です。しかし簡単な気持ちで行けるような場所ではありません。距離はなんと19.4キロ!必ず事前に準備が必要となります。
ここを訪れるにあたって、事前に知っておいた方が良い重要なポイント、私が準備した詳細、持っている情報の範囲内でご紹介致します。
- オークランドから車で約4時間「トンガリロ国立公園内」にあります。
- 天候がとても大事。ベストシーズンは10月〜5月。(冬季シーズンは雪のため初心者は危険)
- 駐車場から入り口までの「有料シャトルバス」の予約が必要。(いくつか会社あり)
▼ Tongariro Alpine CrossingのTravel Vlogはこちら
何から準備を始めるべき?
宿泊先
まず最初に、当たり前ですが出発日を決めます。そして宿泊先を探しましょう。
日帰りでも行けるのですが、ハイキングの日はとても朝が早いです。私たちは5時起きでした。なのでトンガリロの近くにある「ナショナルパーク」というエリアに宿を探しました。
参考までに、私たちが前泊したロッジを載せて起きます。
元々の予定では、ハイキング後は、直接オークランドへ帰る予定だったのですが、あまりにも疲れていたのでタウポで急遽1泊。そこは、当日夜でも何とか空いていたので良かったのですが、シーズンによってはどこも満室なので、事前予約をオススメ致します。
参考 Howards Mountain Lodge(前泊)
参考 Haka Lodge Taupo(後泊)
その他ホテル検索はこちら
シャトルバス
宿の空き状況が確認出来たら、続いてシャトルバスの空席を確認しましょう。
シャトルバスの会社によって、金額が若干違いますので、参考までに大手2社を添付しておきます。ちなみに私達が利用したのは「Tongariro Expeditions」です。理由は5ドル安かったからです。笑
トンガリロエクスペディションズは、予約の際に集合時間を3択から選べました。(6:30、7:30、8:30)
私たちは中間の7:30を選択しました。なぜなら泊まっていた場所から、集合場所の駐車場まで30分ほど距離があったからです。
参考 Tongariro Crossing Shuttles
参考 Tongariro Expeditions
なぜシャトルバスが必要かというと、トンガリロアルパインクロッシングは一方通行(片道)だからです。
通常のイメージのハイキングは出発地点へまた戻って来るかと思いますが、トンガリロは出発地点と到着地点が別々で離れています。その為、車で到着地点まで行き、予約した時間のシャトルバスに乗り、入り口まで30分ほどかけて移動します。その車内で、ハイキングの注意事項も説明されるかと思います。
服装準備
ハイキングといっても、気軽に行ける場所では無いと、最初にご案内させて頂いた通り、事前に準備するべき物がいくつかあります。
「ウィンドブレーカー、スニーカー(登山靴がベスト)、バックパック、水、厚手の靴下、手袋、帽子、日焼け止め、サングラス、ランチ」です。
なんか本格的な登山みたいだと思った方、まさに軽い登山でした。行く時期にもよりますが、どれもとっても重要です。
私が訪れたのは5月だった為、ハイキングをするにはギリギリ行けるのかと言われる時期でした。実際に、予定していた日付はあいにくの悪天候だった為、3泊4日だったスケジュールを初日と最終日を入れ替えたりと、リスケしました。もちろん宿泊先は日付変更とはいえ、キャンセルして取り直ししたので、キャンセル料がかかりましたが、そこまでして良かったと思っています。
結果、変更した日付は天気に恵まれ、晴天でしたが、上記の準備は全て重要な物だった事を実感しました。
私が最低限のコストで、現地で揃えた物のお店をご紹介しておきますね。
- Macpac(マックパック) / 1973年設立、クライストチャーチ誕生、老舗アウトドアブランドです。
- Kathmandu(カトマンズ) / 1987年設立、有名アウトドアブランド。私はKathmandu推しです。笑
- H&M /小物が安く手に入るので「靴下、帽子」をここでゲット!
- SKECHERS / スニーカーの軽さと安さがイチオシです。よくSALEも行なっているのでチェックしてみて下さい。
- $2 SHOP / 日本の100均的な存在!冬物の暖かい捨てても良い「手袋」が、わずか$2で購入出来ます。
- CHEMIST WAREHOUSE / 日本のマツモトキヨシの様な存在。大手薬局なので「日焼け止め」を購入。
ハイキング当日へ向けて
ハイキング当日の朝に備えて、事前に準備しておくべき事を、ご案内しておきます。
必須 ハイキング中にエナジーチャージする食材を事前に購入しておく!
必須 ハイキングのランチを前日の夜に作っておく!
2点はとても重要です。お水は宿泊先の水道水で最悪飲めます。しかし食事がとても大切です。私たちは宿泊先近くの「ナショナルパークエリア」で買い物を済ませれば良いと思っていましたが、このエリアのスーパーは品数が少なく値段も高いです。
トンガリロ方面へ向かう前に、タウポの街等に立ち寄り、食材を購入しておく事をオススメします。気軽に食べられるフルーツ(バナナ、りんご、みかん)を私たちは購入しました。
宿に着いたら、事前にハイキング用のランチを作っておくと良いでしょう。朝だと起きる時間が早く、余裕を持って準備が出来ないので、本当にバタバタしてしまいます。ぜひ前日の夜に準備をして冷蔵庫に入れておいて下さい。
バックバッカーの様な場所だと、冷蔵庫は共有なので、冷蔵庫に作った食事を入れておく用の袋を、用意しておくと良いでしょう。
Tongariro Alpine Crossing Trail 出発!
①Easy Walk (1 Hour) 8:00am~
シャトルバス駐車場(車の停車場所)からトンガリロアルパインクロッシングの入り口まで30分で到着。シャトルバスの中では、事前に注意事項の案内が配られました。
細かく、ゾーンごとに分かりやすく、大体の時間や詳細事項が記載されており、とても便利でした。これが事前に分かっているだけで、どこで何を気をつけたら良いのか分かりますよね。これを受け取った瞬間、④と⑤が恐怖でしかなかったです。
まだ朝8時だったため、若干霧がかっていて寒かったのですが、そのおかげで素敵な虹を見る事が出来ました。まるで、これから素敵な1日が待っているようでした。この景色を眺めながら、しばらく道なりに歩きます。だいたい1時間くらいは、緩やかな道が続きます。
②Hard Ascent (1 Hour) 9:35am~
ここの道はひたすら険しい山道が続きます。道は整備されていますが、急な斜面を上に向かって登って行くので大変でした。1時間ほどは、ずっと上り坂です。どこから緩やかな道になるのかが見えない為、ひたすら登り続けました。
上記写真の奥に見える、白いフェンスの様な場所が、休憩ポイントでした。スタートしてからずっと歩きっぱなしだったので、一旦休憩しました。ここまでの時間で約2時間経過です。この休憩ポイントが、一旦最初の目標にすると良いかもしれません。絶景到着までは、もう少しです!
③Easy Flat Walk (15 min) 10:20am~
険しく大変だった登り道は一旦終了し、このスターウォーズのロケ地で使われていそうな道をひたすら15分歩き続けます。この後は、いよいよ絶景が待っています。
「もうこれ以上先に進むのは難しい」と思う方は、ここで引き返して下さい。時間的にも体力的にも厳しくなります。(その場合はシャトルバス会社に要電話)
④Difficult Ascent (30 min) 11:40am~
トンガリロアルパインクロッシングのトラックの中で、最も標高の高い1886メートル地点「レッドクレーター」に到着しました!
ここに登るまでの道なりは、今までで1番険しく、坂道もより急になり、岩などに掴まりながら登りました。体力も限界だったので、坂道の途中に大きな岩影があったので、ここで軽食を取り、エネルギーチャージをして登りきしました。
頂上は標高も高いため風も強く、道も細くなっているため、危険ゾーンと言われている理由がとても理解出来ました。しかし登りきった人にしか見ることの出来ない景色は、まさに雲の上の絶景でした。
⑤Steep Dscent (35 min) 12:15pm~
頂上から見える景色の、レッドクレーターとは反対側には「エメラルドレイク」が一望できます。トンガリロアルパインクロッシングの詳細が記載されている旅行雑誌に、よく使われている景色が、まさにこの景色です!本当に絶景でした。
しかし問題はここから。個人的には1番の難関スポットでした。
上記写真で分かる通り、今度はものすごく細くて急な下り斜面です。天候も良かった為、砂利のせいで物凄く滑りました。登山用シューズやトレッキングポールが、ここで役に立つのかと思いながら、スニーカーで中腰で、滑りながら下りました。こういう時は、小走りの方が滑らないようなのですが、私は恐怖心の方が強く出来ませんでした。
⑥Easy Flat Walk (20 min) 13:20pm~
この綺麗なエメラルドレイクの側で、私たちは約20分ほどの休憩を兼ねてランチを取りました。
坂道でかなり時間を取られた気もしますが、写真を撮ったりもしていたので、時間はだんだんと目安表からズレていきます。
ここは「ブルーレイク」といって、先ほどのエメラルドレイクの次に目指すポイントです。
ここまでの距離は20分ほどなのですが、上記写真のような急な坂道を登らなくてはなりません。しかし、今まで登って来た道を考えると、きっと大したことは無いですね。
⑦Easy Descent (1 hour) 14:30pm~
ここから見る景色も、本当に感動しました。雲がすぐそこに感じ、手が届きそうなくらいでした。ここまで来ると、もうひと頑張りといったところです。ここから先は、ずっと同じような道をひたすら下って行きます。
⑧Long Descent (2 hour) 15:00pm~
5月に行ったので、季節は秋にあたります。この辺りの葉は紅葉していてとても綺麗でした。
途中、水が流れていたので綺麗なのかと思ったのですが、とても鉄臭かったです。火山活動によって鉱物や溶存金属で汚染されている為だそう。
写真からも分かるように、大きな湯気が出ているのは温泉なのですが、この地域の温泉は温度が高すぎて火傷してしまうレベルとの事。さすが活火山ですね。
黄金に輝く、とても綺麗な景色を見ながら、最終的に森のコースにたどり着きました。
雰囲気は、もうすぐゴールなのだろうなと感じさせるのですが、ここにきて目立った標識もなく、木についた赤い目印だけが頼りでした。森の中という事と、だんだんと薄暗くなっていく時間帯という事もあり、本当にこっちであっているかな?という不安もありました。
まとめ
森の中を通って、念願のゴールです!!!しかしここから駐車場までも20分ほど歩きました、、、。
私たちは、自分たちのペースで無理なく登り、休憩を取りつつ写真も撮りながら、しっかり楽しみ、計9時間かかりました。最初の標識には「6時間20分」と記載されていましたが、あくまで目安です。焦らず無理なく自分たちのペースで、ぜひ楽しんで下さい!
本格的なハイキングというか半分登山というか、私は初めての経験でしたが最後までやり切る事が出来ました!初心者でも、万全の準備があれば大丈夫です。ぜひ!ニュージーランドの絶景を自分の目で見て来て下さいね。
長いご案内になってしまいましたが、最後まで読んで頂き、ありがとうございました!